本稿は、2024年12月1日に文学フリマ東京39にて頒布した同人誌『Silver Bullet Almanac』に掲載した『作品で追うシルバーバレット小史』を、その内容を変えることなくブログ用に調整したものです。以下、ご笑覧ください。
- はじめに
- 『Leviathanレビヤタン』(2003年夏発表~2024年現在まで開発凍結)
- 『FRAGMENTS BLUE』(2006年1月19日発売)
- 『雪影 -setsuei-』(2006年3月24日発売)
- 『月と魔法と太陽と』(2008年1月31日発売)
- 『桜吹雪はなふぶき ~千年の恋をしました~』(2009年4月24日発売)
- 『花鳥風月 ~恋ニヲチタル花園ノ姫~』(2009年12月18日発売)
- 『こんそめ! ~combination somebody~』(2010年6月25日発売)
- 『Sacred†Vampire』(2010年10月29日発売)
- 『夏雪 ~summer_snow~』(2011年6月3日発売)
- 『Master×Re:master』(2011年10月28日発売)
- 『妹びらいざー!』(2012年8月31日発売)
- 『雪影 -visual renerwal ver.-』(2013年4月26日発売)
- Re-pro!『萌え萌え銀弾9連発!』(2018年10月26日発売)
- SATOR『モウソウスピーカー ~Hな妄想が聴こえてくるよ~』(2019年9月27日発売)
はじめに
本誌発行の2024年は、同人チーム・シルバーバレットの設立からおよそ20年、また、同チームを法人化した有限会社シルバーバレットの倒産からは10年という節目の年にあたる。そのような節目にあって、これまでまとめられることのなかったシルバーバレットの小史を、作品の発表順に沿って叙述したのが本稿である。本稿を通して、過去にシルバーバレット作品をプレイしていた読者が当時を思い返して懐かしみ、また、シルバーバレットを知らない読者が作品に興味を持ってプレイするようなことがあれば幸甚である。
本稿で取り上げる作品は、「Silver Bullet」および「Silver Bullet Automatic」ブランド下で発売されたものに限定し、「しらたま」や「COWPER」といった関連ブランドのものは対象としていない。
その理由は、第一に、後で見るように「しらたま」等は会社の運転資金を稼ぐことを念頭に置きつつ抜きゲーを中心に展開したブランドであり、必然、「Silver Bullet」ブランドとはその作品の傾向を大きく異にするため、単一の史観のもと一緒くたに論じることはできないと判断したことにある。また第二に、「しらたま」等に係る過去の資料や関係者の証言等が少なく、執筆に際し十分な記載量を確保できなかったという点も挙げられる。総じて、できる限りコンパクトかつメリハリのある内容にすることを目指したためである。
また執筆に際しては、筆者の調査によって得られた情報を可能な限りそのまま記載し、なるべく客観的な記述とするよう心がけたが、同時に読み物としての面白さも追求したために筆者の見解や主張も少なからず本稿に含まれることには注意されたい。当然ながら、これらの見解についてはすべて筆者が文責を負うものである。
それでは、今から20年以上前に残されたシルバーバレットの足跡を、順に辿ってゆくこととしよう。
『Leviathan』(2003年夏発表~2024年現在まで開発凍結)
公式に発表された情報に基づいてシルバーバレットを語る場合、最もティピカルな切り口は『Leviathan』になるだろう。
同人ゲーム制作集団「Team Silver Bullet」として出発したシルバーバレットの第一作目たる本作だが、周知のとおり2024年現在まで音沙汰がなく、完成はもはや望めない状況となっている。まずは、本作の「(未確定)設定資料集」としてC64で頒布された『Preparation for Leviathan』より、そのあらすじを一部引用しよう。
「気弱な性格の森崎出水は、家庭でも学校でもいじめの被害者だった。虐待とさほど変わらぬいじめを苦に、出水は自殺を試みる。だが、屍となった出水は、人類が『悪魔』と呼んでいた古代の超生物『レビヤタン』と融合して復活し、自分自身に恐怖する。唯一、いじめから自分をかばってくれた存在であるクラスメイトを、誤解から殺害してしまった出水は、そのことで決してぬぐいきれない十字架を背負ってしまう。もう人を疑うのはやめ、すべてを受け入れようと決意した出水は、その純粋ではあるがガラスのように繊細な心で、常人には想像もできないような暗く絶望的な戦いに身をゆだねていく。」
実は、公式には発表されていないが、本作のシナリオを務める(予定だった)のは誰あろう田中ロミオである。ライターの天野譲二は、「『寄生獣』と聖書の世界を合体させたような世界観の物語になったのではないだろうか」 *1と本作のシナリオを推測しているが、いわゆる伝奇モノのようでありながらセカイ系の雰囲気も見てとれるあらすじであるのも、田中がシナリオを務めていたことを考えれば納得のいくところだろう。
また、『Preparation for Leviathan』には、本作の設定以外に、同人チーム・シルバーバレットの自己紹介もわずかながら掲載されている。そこでは、制作スタッフは堀部秀郎を除いて非公開とされており、代表の村上智右も「Tomosky」なる仮称を名乗っていた。
加えて、本書で村上は、シルバーバレットの目標として「同人や商業という枠を超えた「伝説」を作る」ことを掲げている。随分と大きな目標だという印象を受けるが、村上にはその目標を達成できる確固たる自信があった。
その自信の源は何か?
まさにそれこそが、非公開とされていた制作スタッフである。
ここで説明すると、シルバーバレット創業時のスタッフは、D.O.で『加奈~いもうと~』『家族計画』等のプロデューサーを務めた村上智右、『臭作』『鬼作』の堀部秀郎、F&Cでの原画経験を持つ江森美沙樹、D.O.時代の村上の同僚である囲智之の四人である。また正式な社員ではないものの、前述の田中ロミオもここに加わると考えると、たしかに皆経験を積んでおり、安心感のある顔ぶれと言える。
このような錚々たるメンバーを揃えられたことに村上はかなりの自信を持っていたらしく、このことは社名及びブランド名が「シルバーバレット」に決まった遠因ともなっている。
当時、『PC Angel』の取材に対し、村上は次のように語っている。
格好のいい名前を付けたいと思っていまして、たまたまインターネットのgoo辞書を起動したら、この言葉がトップページにあったんです。その意味を調べたら、狼男を倒す銀の弾丸のほかに、米国人が書いた "No Silver Bullet" という論文があって、『ソフトウェアの生産において、特効薬となりうる技法は存在しない』といっているんです。
そこで、その"No"を取って業界で最良のクオリティをめざし、ソフトウェア業界の『特効薬』となる存在になりたいという意味でSilver Bulletの名前を付けました。……(中略)……
――業界の『特効薬』の意味は?
ぼくたちの内部的には、キャリアを持った人間を集めて作った会社なので、クオリティを重視したもの、キャリアがあるからできるものを作っていこうといっています。業界が低迷しているといわれる中で、もう少しベテランが頑張っていかないとダメだよねと。 *2
こうして出発したシルバーバレットだったが、しばらくして『Leviathan』の制作が滞るようになり、ついには開発がまったく進まないという状況に陥った。
その理由は明確ではないが、前述の濃密な設定や世界観のために田中が「壮大すぎてシナリオが書けない」と言い出したことや、家庭の事情で堀部が本作にフルコミットするのが難しい状況にあったことなど、複数の要因が重なっていたようである。その後、2006年の堀部の不幸により本作の完成は絶望的となり、本作に関連する成果物も一切発表されることのないまま、現在に至っている。
今になって振り返ると、このはじまりの一件は、美少女ゲームブランド・シルバーバレットの解散という結末をどこか暗示していたようにも筆者には思われる。
『FRAGMENTS BLUE』(2006年1月19日発売)
『Leviathan』の制作が滞る中、同時期に並行して制作されていた作品の一つが『FRAGMENTS BLUE』だ。原画を担当してほしいとのオファーが堀部に寄せられたのをきっかけにシルバーバレット自体も制作に携わることとなった本作において、シルバーバレットの貢献の度合いは、その「開発協力」という控えめな位置づけに反し、それなりに大きいものとなっている。事実、原画を務めた堀部以外に、シナリオは日野亘、作画協力に江森、制作進行には村上の名前が並ぶ。さらにスペシャルサンクスには囲智之の名がクレジットされており、創業スタッフが勢揃いである。
なお、先に述べたとおり、本作は『Leviathan』と同時並行的に制作が行われている。『Leviathan』の制作を放っておいて何をしているのかと思うかもしれないが、これには少し事情がある。
というのも、江森によると、どうも村上には「外部から仕事を受注して会社の運転資金を稼ぎながら、その資金を元手にして、外部の手を入れることのないオリジナルの作品を制作する」という経営方針があったようなのだ。
そのような経営方針があったことを示唆する資料が残っている。次に引用するのは、『FRAGMENTS BLUE』HPのスタッフ紹介ページにおける「Silver Bullet」の項目である。
昨年設立したばかり、できたてほやほやの弱小零細企業。しかし、その実ゲーム制作のベテランばかりが集まった影の秘密結社!?内外に多くのパイプを擁し、下請け孫受け制作を基幹業務としながら、独立体としてメーカーデヴューを目指す。本作では、制作全体の主に原画発注資料や作画管理業務、シナリオ発注管理業務といったアドベンチャーゲーム制作の肝(?)を担当した…はず。 *3
キャリアのあるスタッフを擁することへの自信が滲み出ていることからして、文章を準備したのはシルバーバレット(というか村上)と思われるが、ここからは同時に、本件のような「下請け孫請け制作」によって稼いだ資金を元手にオリジナルタイトル(『Leviathan』)を出して「メーカーデヴュー」を果たそうとする村上の方針がうかがえる。
付言すれば、シルバーバレットは、早くも2006年には「しらたま」、2008年には「COWPER」といった、いわゆる抜きゲーを中心とするブランドを立ち上げているが、これら抜きゲーブランドの展開もまた前述の経営方針を踏襲したものと見ることができる。すなわち、一定程度の売上が見込める抜きゲーの制作で資金を稼ぐことで、その資金を元手に、外部から口出しされることなく思いのままに作品制作を行える、というわけだ。
これにより、自転車操業ではありながらも途中まで経営上大きな問題を抱えることはなかったシルバーバレットだったが、後で見るように、東日本大震災を境にその歯車が徐々に噛み合わなくなり始める。
『雪影 -setsuei-』(2006年3月24日発売)
さて、『雪影 -setsuei-』である。
言うまでもなくシルバーバレットのオリジナルタイトル第1作目、すなわち「初弾」であり、シルバーバレット作品の中でも底堅い人気と知名度を誇る。
本作はもともと、企画原案を務めた田中と村上が雑談を交わしていた中で動き出した企画だった。より具体的には、田中から提出された「帰省したときにだけ会う親戚の女の子と年数を重ねて愛を育む」ことをテーマとした『一夏娘』なる企画と、村上の「姉とイチャイチャする」企画とが合わさった結果の産物である*4 。この点、村上も過去に「僕が最初に企画のたたき台になるものを出しました。それを田中さんが、いい形に作り直して企画書として完成させ」たと語っている*5。要するに、田中の伝奇モノ的アイデアと村上の「姉萌え」とが合体したのが、『雪影 -setsuei-』ということだ。
田中が企画を提案した時点では夏だった作中の季節が冬へと変わった点に関しては、当時田中と村上との間で「ハッスル」*6があったらしく 、その結果村上の案が通った、ということになる。このようにシルバーバレット作品には、しばしば村上の意向が反映された跡を見て取ることができるのだが、この点については後で述べる。
ところで、本作は企画原案こそ田中だが、実際にシナリオのライティングを行ったのは日野亘である。田中自身がライティングをしなかった理由は、単に多忙で手が回らなかったからに過ぎない(江森美沙樹インタビュー)。
それでは、日野が抜擢された理由は?
この辺りの背景については知っている読者も少なくないだろうが、結構面白いので一応説明しておこう。
時は1980年代。当時、PBM(プレイ・バイ・メール)という、大まかに言えば「郵便で行うTRPG」のようなゲームが一部のおたくの間で流行り始めており、PBMを営利目的で運営する企業も存在していた。
そんな企業の一つに、有限会社エーアイ・スクウェア(以下「AIS」)という企業があったのだが、そのAISでゲームマスターとしてシナリオを書いていたのが、田中ロミオ・日野亘・有梨つかさの三人なのである。*7具体的には、日野と有梨が同僚で、田中は2人の部下に当たる。ちなみに、2003年にはAISが解散するところ、その後AISの元スタッフが集結して立ち上げたのが、日野が現在も所属する有限会社リサイトであるが、紙幅の都合上この点についてはこれ以上踏み込まない。
話を戻すと、元部下・田中の紹介を受けて、伝奇モノを得意とする日野が代打としてシナリオのライティングを務めたということになる。
ちなみに、『FRAGMENTS BLUE』と同様、本作もまた『Leviathan』と同時期に水面下で制作されていたというのだから驚きである(江森美沙樹インタビュー)。さらに言えば、2006年2月24日には、ブルーゲイルとのコラボブランド「ブルゲはいぶりっど」より、『おねすく!~おねえさんすくらんぶる~』も発売されているわけで、この頃のシルバーバレット(特に村上)は並大抵の忙しさではなかったものと推測される。
と、このような状況下で制作された『雪影 -setsuei-』だったが、どうやらブランドの方向性を決定付ける程には売れ行きが芳しくなかったようで、シルバーバレットは早くもその方針を転換することとなる。
『月と魔法と太陽と』(2008年1月31日発売)
前作『雪影 -setsuei-』は、期待していた程の売上を達成することができなかった。その原因を「どこか説教臭いような作品全体の雰囲気がユーザーを選んでしまい、マスにリーチしにくかったのではないか」と分析したスタッフは、よりウケやすい・売れやすい作品を制作する方向へと舵を切った。
そのような背景のもとに生み出されたのが、オリジナルタイトル第二弾『月と魔法と太陽と』である。
本作のシナリオライター・有梨つかさは、当時シナリオを執筆するにあたって、村上から「ライトな感じの作品にしてほしい」と要望を受けたことを証言しているが、この「ライトな感じ」との要請があったことを踏まえればこそ、原画・ここのかによる秀麗なグラフィックや丁寧に作り込まれたブリッジ(次回予告)といった演出面における前作からの唐突な変化も、ユーザーに対して視覚的に訴求し、「ライトな感じ」をアピールしようとした成果として評価できよう。
しかして、マスターアップの時点でシルバーバレットとしては「これは売れるだろう」と強く期待していたのだが、実際に発売日を迎えてみると、またも通常程度の売れ行きに留まる結果となった。これには一同落胆。有梨も当時を振り返って、「僕の力が至らなかったというのは大前提として、ごく個人的には、正当に評価してもらえなかったという思いがある。」(有梨つかさインタビュー)と心境を語っている。
とはいえ、誤解のないよう強調しておくと、本作は前作『雪影 -setsuei-』と同様、あくまで通常程度には売れているのである。実際、本作の続編・ファンディスクを制作しようという動きがあったり、本作の原画を務めたここのかを再度起用しての第三作目タイトルも企画されていたようだ。*8
しかしながら、本作が期待されていたほどの成果をあげられなかったのもまた事実である。これを受けてシルバーバレットは、「ライトな感じ」という基本方針を維持しつつ、ヒットのための回路を再度模索し始める。
『桜吹雪 ~千年の恋をしました~』(2009年4月24日発売)
前作でライトなカラーを打ち出したシルバーバレットの第三弾が『桜吹雪 ~千年の恋をしました~』だ。名門「花宮学院」を舞台に、主人公・柊一成が四人のヒロインたちと繰り広げるドタバタ学園ストーリーを主題とした本作。
なんと言ってもその魅力の一つは、原画・桜沢いづみの描く愛らしいヒロインたちが織りなすテンポの良い会話劇であり、この点は前作の「ライトな感じ」を踏襲したものと見える。
他方、あえてカテゴライズすれば本作は『雪影』と同じく伝奇モノのジャンルに属すると言えるところ、このような伝奇モノへの回帰は、ライトさを保ちつつシナリオ面での評価も狙ったもののように筆者には見受けられる。
このような流れを止揚と見るか迷走と取るかは人それぞれであるし、実際にそのような意図がシルバーバレットにあったかも定かではないが、しかし続編が制作された唯一の作品が本作であることを考慮すれば、「本作はシルバーバレット作品の中で商業的に成功した部類に属する」という評価を一般論として下すことはできよう。
ただ、このようなライトなカラーと伝奇モノとの融合は単なる偶然であり、必ずしも村上の意図するところではなかった可能性もある。なんとなれば、江森によると、村上には「原画家の作風を生かした作品制作がしたい」という希望があったらしく*9、本作においてもその精神が発揮されたに過ぎないのかもしれない。とはいえ、往々にして成功とはそんなものであろう。
また余談だが、前作『月と魔法と太陽と』からの顕著な変更点として、ゲームエンジンの違いも挙げることができる。
前作までは、後にシルバーバレットに移籍することとなる美少女ゲームブランド・Meteorの元代表である「Uむら」*10 が一から制作したゲームエンジンを用いていたのだが、本作では著名なゲームエンジン「吉里吉里」へと切り替えている。この変更の理由については、サポート・デバッグ・修正等の度に有限会社ナインプラネッツ(シルバーバレットへの移籍以前にMeteorを擁していた企業)乃至Uむらに連絡を取るのが手間だったことから、囲智之が吉里吉里の使用を希望したためではないかとの証言がある(江森美沙樹インタビュー)。*11いずれにせよ、本作以降、ゲーム制作は吉里吉里を用いて行われることとなる。
さて、前述のテコ入れのおかげもあってか、本作はそれなりの売上を達成することができた。これを受けて村上は、当初予定されていなかった本作の続編を制作することに決める。
『花鳥風月 ~恋ニヲチタル花園ノ姫~』(2009年12月18日発売)
その続編『花鳥風月』だが、本作はある種の実験作としてあったようにも筆者には思われる。どういうことか。
前作~本作の制作時期に、シルバーバレットは新たに二人のメンバーを社員として迎えている。
一人は、本作の原画を務めた福永ユミである(より厳密に言えば、福永は社員となる以前から、作品の制作自体には外注で参加している。あくまで正式に社員となったのがこの時期ということだ)。江森によれば、どうやら本作には、社員となった福永を原画として起用するために制作されたという側面があったようだ。
そしてもう一人は、本作のシナリオライター・沖水ミルである。こちらは、シルバーバレットと近しい関係にあったと思われる「萌雛」(株式会社MASTERUP)というブランドで数作ほどしたためてはいるが、シルバーバレット下でシナリオを書いたのは本作が初めてとなる。注目すべきは、本作以降、シルバーバレット作品に登場する姉キャラクターのルートのシナリオ(以下「姉シナリオ」)を沖水がメインで手掛けている点だろう(シルバーバレット作品に「姉」が頻繁に登場する点については『夏雪』の項で詳述する)。『桜吹雪』までのシルバーバレット関連作品における姉シナリオを主に担当していた日野に代わって、本作からは沖水がその執筆を務めるようになるが、その最初の作品として本作は特筆される。要するに、『桜吹雪』から『花鳥風月』の間で、日野から沖水への姉シナリオ担当の手渡しが行われていたと解釈できる、ということだ。
そして、このような福永・沖水の事情を踏まえると、本作は、新メンバーを加えたシルバーバレットにとって一つの実験作としてあったのではないかというのが筆者の見立てである。
またここで、福永・沖水の入社に関連して、シルバーバレットのリクルート・外注事情についても説明しよう。
シルバーバレットの作品制作に携わったクリエイターらは、誰の紹介で制作に参加したかという観点で見たとき、大きく三つのグループに分けることができる。一つは、江森や堀部の紹介を受けた者。福永ユミ(堀部が村上に推薦したことによる)や桜沢いづみの他、グラフィッカーの多くはこれにあたる。言うまでもなく江森・堀部自身が画業を営んでいたため、グラフィック関係での紹介が目立つ。第二に、村上のD.O.の伝手だ。ここには、田中ロミオはもちろんのこと、元MeteorのUむらやYuyi、むつきほたるの他、作品の背景原画を担当した葦辺亨が含まれる。また、村上と同じく創業者の一人ではあるものの、囲智之もこのグループに含まれると言えるか。そして第三に、『雪影』の項でも述べたAISの人脈である。田中ロミオを起点としたもので、日野亘と有梨つかさが該当する。
当然、必ずしもこれらの分類には当てはまらない者も出てくるが(沖水ミル等)、リクルート・外注事情を大まかにまとめれば、このように説明できると言ってよいだろう。
『こんそめ! ~combination somebody~』(2010年6月25日発売)
前作、前々作の好評で勢いに乗るシルバーバレットの第五弾タイトルは、『こんそめ! ~combination somebody~』である。
村上が原画家の作風を生かした作品制作を念頭に置いていたことは既に述べたが、犬洞あんの原画にRPG風の演出・シナリオを合わせた本作はその最たるものと言えるだろう。他のシルバーバレット作品とは一線を画する雰囲気の本作は、西沢はぐみによるOPテーマ「combination somebody!」の人気も相まって、ユニークな位置を占めている。なお、西沢はぐみが槇ななりへと名義を変更した理由について、筆者は一切調べておらず背景事情もまったく知らないので悪しからず。
また、この時期に起こった言及すべきイベントとして、Meteorのシルバーバレット移籍を忘れてはいけない。持病の悪化のために一度はブランドをたたんだものの、体調回復を機に復活を希望していたUむらと、当時制作ラインを増やしたかった村上の思惑とが一致し、ブランドを社員ごと引き取る形で実現したものだ(しかしながら、その後しばらくしてUむらの体調が再度悪化。Uむらは2011年に退職することになる)。
またこの時期には美少女ゲーム作品の総合展示会「ドリームパーティー」に初出店。トークショーを行うといった余裕も出始める。シルバーバレットの最盛期と言って差し支えない。
そんな順風の折、シルバーバレットは次の一手を打つ。新ブランドの創設である。
『Sacred†Vampire』(2010年10月29日発売)
新設された「Silver Bullet Automatic」ブランド下で発売された第一弾『Sacred†Vampire』は、ミッションスクールに通う吸血鬼の主人公の内面・自意識に焦点を当てた一作だ。
都合三作目を仕上げ、シルバーバレットのシナリオライターとして俄に存在感を示し始める沖水に対し、原画・にの子はシルバーバレット作品初参加である。これにはやや唐突な印象を受けるかもしれないが、実際には前述した「萌雛」ブランド下で、有梨とは『あの娘はHな小説家』を、沖水とは『尾上さん家の悦楽生活』をそれぞれ手掛けており、本作へも準備の上での参加と見るのが妥当だろう。このように関係が事前に構築できていたこともあってか、本作は過去になくスムーズにマスターアップにこぎつけることができた(江森美沙樹インタビュー)。
また前述したように、この時期にはシルバーバレット下でMeteorブランドが復活している。新ブランドの設立と時期を同じくしているのは、ひとえに制作ラインを増やしたかったがためである。鑑みるに、この時期までは経営は比較的安定していたのだろう。
しかし2011年3月、未曾有の事態がシルバーバレットを襲う。東日本大震災である。
『夏雪 ~summer_snow~』(2011年6月3日発売)
2011年3月11日に発生した東日本大震災によって、チュアブルソフトをはじめとする多くの美少女ゲームブランドが発売延期等の被害に見舞われたことはよく知られている。当時『Marguerite Sphere -マーガレットスフィア-』の発売を目前に控えていたシルバーバレットも、そんなブランドの一つであった。
震災当日、シルバーバレット社内で働いていた有梨は、当時のことを次のように語る。
2011年3月14日。あの日はもうすぐ発売となる「マーガレットスフィア」関連の仕事をしていたのですが、午後3時前、相当大きな揺れが事務所を襲いました。
事務所はマンションの半地下の一室という比較的頑丈な場所にあったのですが、それでも揺れが相当大きく、私は瞬間的に「とうとう関東大震災が来たのか!」と覚悟したことを覚えています。
前述したように事務所は頑丈な場所でしたので、揺れは大きかったですが、物的な被害はなく、室内のテレビでNHKの中継を流しながら仕事を続けてました。誰もあんな大事だとは全く認識していなかったのです。が、やがて津波や被害状況の映像が流れ出すと、これは我々が思ってる以上に大事かもしれん、となって夕方5時過ぎに改めて外の状況を確認しに行くと、信号は全部消えてたり、中央線は止まってて国分寺駅は人でごった返してたりと大騒ぎで、慌てて皆帰宅した記憶があります。
当時私は会社近くのマンションの7階に住んでいたのですが、エレベーターは止まっているし、自宅は家具や荷物が散乱して物凄いことになっててゾッとした記憶があります。
その後、計画停電などがあった訳ですが、あれがPC関連会社にとって致命的なダメージになったと今でも思っています。
また、X(旧Twitter)上で「Meteor」のアカウントから投稿された当時のツイートも見てみよう。
マーガレットスフィアは、3月4日にマスターアップの報告をさせて頂いており、各種印刷物等の入稿も製造も完了していました。また、マスターROMも工場の方に到着しており、製造数も決まってプレスの準備が整っていました。(2011年3月15日午後6時52分のツイート)
ただ、マスターROMの製造場所が震災被害のありました、仙台であったため、現状では別の工場の手配等が可能かどうか連絡と検討を行っている最中です。(2011年3月15日午後6時54分のツイート)
こうして、当初2011年3月25日を予定していた『Marguerite Sphere』の発売日は、四月二二日にずれこむことになる。そしてまた、この発売延期はシルバーバレットの経営にも少なからぬダメージを与えたらしく、結果的にシルバーバレットの解散に至る間接的原因の一つとなっていく。
そんな波乱の年の6月3日、オリジナルタイトル第六弾『夏雪 ~summer_snow~』が発売される。
本作が、田中ロミオが提出し『雪影』の元ネタとなった『一夏娘』をどの程度踏襲しているのかは定かでないが、少なくとも『雪影』をセルフオマージュした作品であることは誰の目にも明らかだろう。*12
しかして本作は、「帰省したときにだけ会う親戚の女の子と年数を重ねて愛を育む」という物語の核となる部分を『雪影』と同じくするわけだが、より注目すべき共通点は、その「女の子」が主人公の「姉」的立ち位置にあることだろう。そして、さらに振り返って気づくのは、シルバーバレット関連作品のほとんどに「姉」が登場するという事実だ。高円寺早苗(『おねすく!』)にまで遡るこの「姉」の系譜は、平山深雪(『雪影』)、一ノ瀬梢(『月まほ』)、天蕗雪花(『桜吹雪』『花鳥風月』)と続き、『こんそめ!』で一旦途切れるも、桐生霧(『S†V』)で復活。以降、沢渡夏雪(『夏雪』)、七瀬泉美(『妹びらいざー!』)と連なる。
一般論として世間では「妹」人気が根強い中、「売れやすい・ウケやすい作品作り」を意識していたはずのシルバーバレットが、こうも執拗に「姉」をメインヒロインとして登場させたのは何故なのか?
答えは単純だ。村上智右が「姉」好きだから、である。
この村上の「姉」好きは相当のものだったようで、江森や囲は、「姉」ではなく「妹」「ロリ」に寄せるべきだとして一時期説得を試みたものの、村上は頑として譲らなかったようである(江森美沙樹インタビュー)。
『雪影』の項で「シルバーバレット作品には、しばしば村上の意向が反映された跡を見て取ることができる」と述べたのもこの意味においてであり、『雪影』での「ハッスル」の一件はその点があらわれた最初期のケースだったと言えよう。田中ロミオは、『雪影』装弾準備稿「yukimoyoi」に掲載された「ノーガード漫談」にて、「ともうは自信家。経験があるだけに、若手企画者からすれば容易ならざる上司でしょう。」と村上を紹介しているが、先に述べたような背景を踏まえると、この紹介文からも含みを読み取れないこともない。筆者によるインタビューでも、「(シルバーバレットは)良くも悪くも村上の会社だった」(江森)、「言葉はあれだけど、ワンマンな会社であったのは事実なので、そこを上手い具合に僕らがコントロールできていたらな、という思いはある」(有梨)との証言が得られている。シルバーバレットの創業者であるのはもちろん、ゲームの制作資金を各所から集められたのも村上の手腕によるところが大きかったらしく、その発言力が社内において強かったことそれ自体は否定しようのない事実だと思われる。
しかしながら、そうといって村上が独裁体制を敷いていたかといえば、そのような事実はまったくなかったということは強調しておく。少なくとも筆者が直接話を聞いた元スタッフは皆、村上に対してネガティブな感情を一切抱いていなかったというのが実情であり、この点は決して誤解しないでほしい。
『Master×Re:master』(2011年10月28日発売)
「Silver Bullet Automatic」ブランド下での最終作である。本作のストーリー紹介にある「世界の終わりが始まる中、彼らはもう元の日常に戻ることは出来ないのか。」との一文は、期せずして震災後の風景やシルバーバレットのその後とどこか重なる。
震災等の影響で結果として本作が「Automatic」ブランド最終作となったことをもって、シルバーバレット後期の始点を本作に置く見方は一つありうるように思われる。
他方、2011年10月に開催された「ドリームパーティ」では、複数の女性声優を引き連れてのトークショーを行っており、相当数の観客が集まっている様子も確認できることから(下画像)、この頃は経営上の危機がそこまで表面化していなかったのかもしれない。
作品の話に戻ると、本作のシナリオライターとしてクレジットされている神喰裂波だが、これは複数のシナリオライターによる共有筆名だったらしい(有梨つかさインタビュー)。証言者の有梨以外に誰が本作のシナリオを手掛けたのかは明らかではないが、筆者の見るところでは、そのテキストのクセから少なくとも序盤を書いているのは沖水ミルと断言してよい。
また、有梨によれば、本作の設定を一部転用した、同氏の手になる『ウィザードリィ外伝 五つの試練』のユーザーシナリオが存在する(ただし、その名義は「有梨つかさ」ではなく、AIS時代の名義の一つ「來々軒」が用いられている)。興味があれば探してみるとよいだろう。
『妹びらいざー!』(2012年8月31日発売)
シルバーバレットの第七弾タイトルは『妹びらいざー!』だ。最終作『雪影 -visual renerwal ver.-』は初弾のリメイクであることから、完全オリジナルのタイトルとしては実質的に本作が最後となる。
前作までは強く現れていなかった経済的困窮だが、本作では打って変わって顕著に表面化しているというのが正直な印象である。分かりやすいところでは、『Master×Re:master』の背景を一部転用していること、エンディングテーマ・ムービーが存在しないこと、システム音が機能していないこと(バグかなにかと思われる)などがあり、経済的にかなり苦しい状況だったことが推察される。
翻って、本作では福永が原画担当として再登場している。当時絵柄の方向性について悩んでいた同氏は、Yuhiのアドバイス等も参考に本作原画を描いたところ、キャッチーで可愛らしいと好評を受け、その後の仕事にも良い影響があったという。自身のキャリアにおいて一つの転機となった本作を、最も思い入れのあるシルバーバレット作品として福永は挙げている(福永ユミインタビュー)。
また、本作のシナリオライターは諸事情により公開されていないが、こちらもテキストから判断するに、沖水ミルが少なくともシナリオの一部を書いていることは間違いないことを付言しておく。
こうして、約一年ぶりの新作として発売された『妹びらいざー!』だが、残念ながらその経済的苦境を覆す程の売上を達成することはできなかった。このような中で村上の打った起死回生の一手が、「初弾」のリメイクだった。
『雪影 -visual renerwal ver.-』(2013年4月26日発売)
さて、『雪影 -visual renerwal ver.-』である。
言うまでもなくシルバーバレットの遺作であり、起死回生を狙って制作された本作だが、周知のとおり志半ばの状態で発売され、告知されていた修正パッチの後日配布も結局行われることのないまま現在に至っている。この点に関し、「最初からパッチを出すつもりはなかったのではないか」と疑う声も当時上がったが、筆者個人としては、関係者へのインタビューや過去の資料から見える村上の人物像からして、そのような意図はなかったと確信している。
また、この頃には取締役の江森を含むほとんどのスタッフは既に退職しており、外注での関わりのみとなっていた。それ故、真に末期のシルバーバレットの実情を知る者は村上を除いて一人もおらず、語り得ることもほとんどない。たった一人となったシルバーバレットの社屋で、村上は何を思い、何を感じたのか。
2014年7月7日、ついに破産手続が開始され、これによりシルバーバレットは正式に解散。10年にわたる歴史に幕が下ろされることとなった。
業界の低迷が囁かれ始めた2000年代前半に立ち上がり、美少女ゲーム冬の時代を全速力で駆け抜けたシルバーバレット。その代表を務めた雄・村上智右の行方を、今は、誰も知らない。
山また山に山めぐりして。行方も知らずなりにけり。
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Re-pro!『萌え萌え銀弾9連発!』(2018年10月26日発売)
2018年、シルバーバレット9作品をまとめた『萌え萌え銀弾9連発!』が「Re-pro!」ブランドより突如発売され、世間を驚かせた(?)。一体どのようにしてこの作品の発売が実現したのか。ここでは、シルバーバレットの販売・流通事情をもとに筆者の考察を加えたい。
その倒産以前、シルバーバレット作品の販売・流通を担当していたのは、株式会社スペースプロジェクトという企業である。このスペースプロジェクトを傘下に持つ親会社が株式会社広美であり、シルバーバレット作品のパッケージに付されているJANコード(「どの事業者の、どの商品か」を表示する商品識別コード)は、基本的にこの広美が設定・登録したものが使用されていたのだが、筆者が確認したところ、『萌え萌え銀弾9連発!』においても同様に広美の登録によるJANコードが使用されていた。
ここから推測されるのは、シルバーバレット倒産後、各作品の版権は広美またはスペースプロジェクトに譲渡・移管されたという可能性である。本作がスペースプロジェクト下の「Re-pro!」ブランドより発売されたのも、そのような事情によるものではないかと筆者は考えている。
なお、このような話は広美にとって公にされたくない類のものであるため、SNSなどへの転記は控えるように。
SATOR『モウソウスピーカー ~Hな妄想が聴こえてくるよ~』(2019年9月27日発売)
2020年3月、「シルバーバレット」のウィキペディア記事に、村上智右が「2019年にブランド「SATOR」を立ち上げ、『モウソウスピーカー』を発売した」という真偽不明の情報が追記された。突如として付け加えられたこの情報だが、本作を購入した有志が確認したところ、少なくともクレジットに「村上智右」の名は掲載されていなかったという。
そこで筆者は、2019年頃まで村上と交流があったという有梨にインタビューを敢行し、本作を知っているかを尋ねたところ、なんと同氏が、キャラクター設定の発案といった企画段階において、少しながら本作に携わっていたとの証言が得られた。また、本件に関しては村上から直接依頼が来たわけではないらしく、そのため確実な情報ではないと前置きしつつも、有梨は、当時仄聞した情報から判断するに、村上が「SATOR」を立ち上げたというのもおそらく事実なのではないか、と語る。真相は未だハッキリしないものの、当時の関係者の証言が加わったことで、真偽不明だった情報にもいくらか信憑性が増したと言えよう。
しかし、仮に村上が本作に携わっていたことは事実だったとしても、依然として謎は残る。「一体誰がウィキペディアにこの情報を追記したのか?」という謎だ。情報を知る者が限られる以上、追記したのは『モウソウスピーカー』の関係者であると考えるのが自然だが、真相は闇の中。追記した本人には是非とも名乗り出ていただき、その真相を語ってもらいたいところである。そこで、追記した本人もしくは事情を知っている方は、筆者のTwitterアカウント(@yukkedamari)まで何卒ご一報いただきたい。
筆者が開示できる全ての情報を叙述し終えたところで、今なおシルバーバレットを愛する者たちに本稿が届くことを願いつつ、ここに筆を擱くこととする。
*1:『幻の未発売ゲームを追え!:今明かされる発売中止の謎』徳間書店、151~154頁
*2:『PC Angel』2006年3月号
*3:https://web.archive.org/web/20140809065519/http://www.vridge.co.jp/games/pieta/、2024年10月9日閲覧
*5:前掲『PC Angel』
*7:その他のAIS出身シナリオライターとして、故・神堂劾、橘ぱんが挙げられる。余談だが、代表的なPBM運営会社として『蓬莱学園シリーズ』で知られる「遊演体」があり、遊演体の解散後にその元スタッフが立ち上げた美少女ゲームブランドがライアーソフトである。このように、美少女ゲーム業界のシナリオライターが少なからずPBMを出自とすることには注意が払われてよい。
*8:残念ながら、実際に続編等が制作・発売されることはなかった。これについては、ここのか氏とシルバーバレットとの間で、まぁ色々あったようである。なお、ここのか氏は現在消息不明につき、情報提供をお待ちしています。
*9:過去、村上は次のように語っている。「僕の経験からいいますと、ある程度大きな会社では、仕事をする上でタテの関係ばかりで、ヨコのつながりがなくなってしまうんです。……(中略)……つまり、原画家とCGチーム、原画家とシナリオライターとか、そこを繋ぐ接点がない。たとえば、僕がプロデューサーとして、その間をつなぐ役割をしたとしても、やはり本人同士が直接ぶつかり合うようにはいきません。そうした(ママ)話し合ったりする接点があることで、ゲームに厚みが出てくると思うんです。」(前掲『PC Angel』)
*10:既に逝去されているとの噂があることから、本名については伏せる。
*11:Uむらが自作のゲームシステム(エンジン)の販売とそのシステムのサポートを行う事業の提供を検討していた事実については、Game-Style「居酒屋対談 時間のムダ 第7回:『バグってどうよ?』」(https://web.archive.org/web/20100129060116/http://www.game-style.jp/muda/200502/18/01izt_ml.php)を参照。
*12:「げっちゅ屋」の商品ページ上では、「Silver Bulletがデビュー5周年の集大成として発表する最新作は、処女作『雪影 -setsuei-』を思わせる3部構成の義姉ノスタルジックADV!」と紹介されている。